■ DTR/DSRの制御について
RS232C信号線には、DTR(Data Terminal Ready)とDSR(Data Set Ready)という制御用の信号があります。
DTRはRS232C機器がつながっていることを通信相手(リモートデバイス)に認識させるための信号線です。DTRがオンになっているデバイスは「電源が入っていて動作準備が完了している」ということを相手機器に知らせています。つまり出力信号です。
DSRはRS232C機器が相手機器(リモートデバイスに)に接続され使用可能であることを認識するための信号線です。相手機器の状態をこの信号線の状態で認識します。つまり入力信号です。
(1)DTR/DSRを使わない もしDTR/DSR制御を使用しないのであれば、DTRとDSRを短絡することで信号の状態を気にすることなく通信が可能です。
(2)ヌルモデム接続 自機のDTR信号線をリモートデバイスのDST信号線と接続します。 お互いDTR-DSRと接続することにより相手機器の生存確認として使用できます。 ただし、ヌルモデム接続という場合にはハードウエアフロー制御のCTR/RTS線はそれぞれの機器で短絡されており使用しない場合をいいます。
(3)フルハンドシェイク接続 自機のDTR信号線をリモートデバイスのDST信号線と接続します。 お互いDTR-DSRと接続することにより相手機器の生存確認として使用できます。 また、ハードウエアフロー制御のCTS/RTS信号線もクロスに接続してハードウエアフロー制御も有効にした接続方法です。
■Parani-SD1000でのDTR/DSR
Parani-SD1000ではDTRとDSRの信号線について次の2つから選択できます。
1.仮想的に短絡させる 2.DTRの信号をリモートデバイスに転送する
デフォルト設定では2になっています。 すなわち、DTR信号線の状態はリモートデバイスにそのまま転送されます。
2台のParani-SD1000を接続してい使用している場合にもそのままDTRの信号状態はDSRの状態として得られます。
通常シリアルターミナル等でDTR/DSR制御を無効にしていればこの信号線の状態にかかわらず通信が可能です。 Parani-SD1000に接続したRS232C機器がDTR/DSRの制御を必要とする場合でもデフォルト設定でDTR信号の状態は転送されますのでそのままご使用いただけます。
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